ふたつの国のジェノワーズ

エコール・クレーム・エ・メティエのパティスリーレッスン、

今週はジェノワーズ、スポンジ生地のレッスンが始まりました。

スポンジと言うと、みなさんの頭に浮かぶのは、ショートケーキでしょうか。

ショートケーキは日本が生んだ、きめの細かい柔らかさを、

生クリームで包んだ、日本人の誰からも愛される優しいお菓子です。


そして、もうひとつが、フランス風のジェノワーズを使った、

写真のフォレノワールです。


こちらのフォレノワールのジェノワーズは、少し目の粗い軽いジェノワーズを

レモンやオレンジの香りを足して、焼き上げてあります。

ジェノワーズとしては、少し、乾いた印象でしょうか。

それを薄く薄くスライスして、

チョコレートと生クリームをあわせた、シャンティ・ショコラと、

オレンジ風味の生クリーム、シャンティ・オランジュを交互に重ねて、

チョコレートコポーを飾ります。

このチョコと生クリームのボーダーのお菓子、繊細だけど、しっかりした味のセンテンスが感じられる、

甚だフランスっぽい、ジェノワーズのお菓子です。


ショートケーキを楽しみにしていた新米パティシエールたちですが、

「このフォレノワールのジェノワーズ、すごく軽くて食べたことないです!」と

口と瞳をせわしなく動かしながら、笑顔でそう言っておりました。


みなさまにも、上から下までフォークでカットして、

できれば一度に全部を味わっていただけたら、うれしいです。


日本とフランスのふたつの国のジェノワーズを、どうぞお楽しみください。

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