手という道具

台風10号接近のため、1日遅れではじまりました、

3カ月パティスリーレッスン、3カ月という短い時間で、

日々いろんなお菓子を作っていきます。


レッスンの中で私が一番大事だと思っていることは、

まずは食べること、です。

食べて、この小さなお菓子のなかに詰まっている、

パティシエの技や材料の生み出す、味の多様性、

レシピを考案したパティシエの発想や思考を、

自分なりに感じてもらうには、まずは小さなひとかけらを

口に入れることから、はじまるからです。


3人の受講生のことを、私は新米パティシエールと呼んでいます。

まだはじめたばかりなので、もちろん未熟ではありますが、

イルプルーメソッドを使えば、

フランス菓子の勉強をはじめてから、4日目の彼女たちでも、

このくらいのお菓子ができるんだ、というのを

実際にみなさまにも、手に取って、

味わっていただけたら、うれしいです。

見た目に特別な派手さはありませんが、

バターは発酵バター、粉も、中に入っているチョコレートもナッツも

すべて世界のあちこちからやってきた、とても大切な上質なものを使っています。


焼き菓子は特に、手という人間が持つ、最大に便利な道具を使って、

その人のふたつの手が、どういう動きをしたから、このお菓子ができた、という

答えが一番顕著にあらわれるお菓子だと思います。


いろんなメッセージが詰まった焼き菓子、ひとつひとつを、

みなさまも、ぜひフランス菓子の世界への入口として、

味わってみてください。

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